【東京 28日 AFP】久間章生防衛相が米国のイラク戦争開戦や米軍再編を批判したことをめぐり、政府内から発言を批判する声があがっている。久間防衛相は24日、イラク戦争開戦の判断は「間違っていた」と米国を批判、27日にも米軍基地の移設問題で米国の対応を批判した。
米軍がイラクの大量破壊兵器開発を理由に開戦に踏み切ったことを「判断が間違っていた」とした発言を受け、米国務省高官は在米日本大使館員と会談し、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領の一般教書演説の直後であり、発言を重く受け止めていると述べた。共同通信が伝えた。
政府高官筋によると、沖縄の米軍基地移設問題をめぐる発言に対し、安倍晋三首相はすぐに不快感を表明したという。同高官は「これは日米両政府共通の問題であるということを忘れてはならない。安倍首相も懸念している」と日米同盟に悪影響を及ぼしかねないとの見解を示した。
塩崎恭久官房長官も「米国に誤ったメッセージを与える」と注意したという。
久間防衛相は後に、政府としての見解ではない、イラク戦争前の段階の認識を紹介したものだと説明している。
■ 「日本のことは日本に任せてくれ」
米軍基地移設については、久間防衛相は27日の長崎県での講演で、「沖縄県知事がうんと言わないとできない」と指摘。
「米国は根回しが分からない」、「私は米国に『あんまり偉そうに言ってくれるな。日本のことは日本に任せてくれ』と言っている」などと述べた。
日米両政府は2006年5月、沖縄の米軍基地を人口密集地域から沿岸部へ移設することに合意したが、地元住民らは、騒音と安全性の面からの見直しを求めていた。
ブッシュ大統領は、共和党が民主党に与党の座を奪われた状況下で、日本政府との関係を重視しており、発言の撤回を求められる可能性があるとの見方もある。
写真は24日、記者クラブで会見する久間防衛相。(c)AFP/Toru YAMANAKA