【ブルガリア 31日 AFP】2時間後の2007年1月1日に欧州連合(EU)加盟を控えるブルガリアは、加盟と同時に主要原子炉の一部を閉鎖する。これは同国にとって貴重なエネルギー輸出を犠牲にしてしまうものであるが、EU加盟に必要な代償の一環として行われる。
2006年末、Kozlodui原子力発電所の技術者たちに新年を祝う暇はない。現地時間午後10時、EU加盟のための条件として、彼らは操業中の原子炉4基のうち2基を停止しなければならない。
1.Kozlodui原子力発電所の発電部門の担当者、19秒
「今回の決定は極めて不合理である。この発電所の安全基準は十分満たされている。われわれだけでなく国際的な3つの第三者機関もそう認めている」と語った。
EUは長年にわたり、この旧ソ連製の原子力発電所に目を向けていた。加盟の条件が話し合われた4年前の会議においてEUはブルガリアに対し、安全上の理由から最も古い2基の原子炉の操業停止を要求した。環境保護団体などはこの決定に称賛を送っている。
2.環境情報機関の責任者、18秒
「これは危険なこれらの原子炉を停止する絶好の機会である。これによってブルガリアにはむしろ好機がもたらされる。エネルギーを浪費しているブルガリアは、省エネの努力を行うようになるだろう」と述べた。
とはいえ停止には多大な経済的損失が伴う。発電所の関係者によると、停止される2基の原子炉の発電量は同国の年間のエネルギー輸出量にほぼ匹敵するという。また、停止により深刻な財政不足が発生すると見られ、EUからの補償では埋め合わせきれないと見られている。この状況は、一般市民には非常に受け入れがたい。
3.女性、9秒
「原子炉停止によって失業者が増加する。飢餓や貧困が拡大する状況を目の当たりにすることになるでしょう。」と語った。
4.男性、11秒
「電気代が上がれば、70ユーロ(約10998円)の年金のうち半分以上を電気代に支払うことになる。手元にはほとんどお金が残らない」と述べている。
発電所の関係者は、2007年には電気代が19%上昇すると警告している。ブルガリアの住民にとっては、今年の冬があまり寒くならないことを願うばかりだ。(c)AFP