写真は華川(Hwacheon)群で21日、北朝鮮との軍事境界線(DMZ)で警備につく韓国軍兵ら。(c)AFP / KIM JAE-HWAN
【ソウル/韓国 21日 AFP】北朝鮮が10月に核実験を実施した地域で再び疑わしい動きが見られると、韓国野党ハンナラ党の鄭亨根(チョン・ヒョングン、Chung Hyung-Keun)議員が21日、党役員会議で報告した。
■2つのトンネルの掘削など、第2回目の核実験準備の可能性
国会情報委員を務める鄭議員によると、12月初頭から、咸鏡北道豊渓里(プンゲリ、Punggyeri)のMantap山のトンネル付近で人や車両の移動などの活発な動きが確認されているという。平壌(Pyongyang)から北東350キロの豊渓里は、北朝鮮が第一回の核実験を実施した場所。山中に並行なトンネルを2つ掘り、その1つで一回目の核実験が行われたとみられている。
聯合ニュース(Yonhap)は「北朝鮮は、豊渓里に多数の技術者を集結させており、欧米系情報機関は第2回目の核実験準備の可能性を示唆している」という鄭議員の言葉を伝えた。
鄭議員は、金正日(Kim Jong-Il)総書記が中国に対し、「2回目の核実験実施の考えはない」と発言する一方、国際社会の圧力によっては「さらなる手段」に訴える可能性もあると述べたことを指摘し、「情報機関筋によれば、6か国協議の進展如何によっては北朝鮮が大規模な核実験を行う可能性もある」と警告する。
鄭議員は、しかし北朝鮮の動きを確認した情報源は明らかにしておらず、国家情報院もこの件に関するコメントは発表していない。
■北朝鮮は、核実験実施が6か国協議での立場を有利にしたと認識?
鄭議員によれば、「北朝鮮は、核実験を行ったことで6か国協議での立場を有利に運べたことに明らかに気を良くしている。また、協議再開前にも米国からの対話要請を二度も拒否している」など北朝鮮の強気な姿勢を危惧する。「北朝鮮は核兵器削減協議でも譲歩の姿勢を見せておらず、今回の協議での進展はあまり期待できないだろう」
北朝鮮は、18日に再開した6か国協議で同国に対する国際社会の制裁が全て解除されない限り、核兵器の放棄には応じないとしたと報告されている。加えて、民間用原子力施設開発への支援も要求したという。
一方、金章洙(キムジャンス、Kim Jang-Soo)新国防相も、6か国協議での立場を有利に運ぶために北朝鮮が二回目の核実験を行う可能性を、先週示唆していた。
韓国の政府官僚は記者会見で「北朝鮮は『核保有国』との認定を得ることは重視しておらず、核兵器を保有している事実に満足なようだ」と語った。中国が議長を務める今回の協議で、米国、韓国、ロシア、日本の4か国は北朝鮮を「核保有国」とは認めない姿勢を示している。
写真は華川(Hwacheon)群で21日、北朝鮮との軍事境界線(DMZ)で警備につく韓国軍兵士。(c)AFP / KIM JAE-HWAN