写真は、イラク研究グループの(左から)サンドラ・デイ・オコナー元連邦最高裁判事、米下院外交委員会で委員長経験を持つ民主党のハミルトン(Lee Hamilton)元下院議員、ビル・フリスト上院議員、ハリー・リード(Harry Reid)上院議員、研究グループの中心であるジェームズ・ベーカー(James A. Baker)元国務長官、Charles S. Robb元上院議員。(c)AFP/Getty Images/
Brendan Smialowski
【ワシントンD.C./米国 7日 AFP】超党派諮問機関「イラク研究グループ(Iraq Study Group、ISG)」は6日、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領にイラク政策に関する報告書を提出した。報告書は、現在のイラク情勢を「悪化しつつある憂慮すべき状況」ととらえ、イランおよびシリアとの対話を通じて状況打開へ向けた行動をとるよう大統領に求めるとともに、イラク駐留米軍の撤退開始についても提言した。
ブッシュ大統領は、イラク国内の治安悪化により多数の死者が出ている事態を受け、今回の報告書を「誠実に受け止める」姿勢を表明。しかし、報告書に記載された79項目いずれについても、実施に関しては態度を保留した。
■イラク問題で万能の処方せんはない
報告書のタイトルは「The Way Forward(「前進への道」の意)」。研究グループのメンバーには共和、民主両党関係者からそれぞれ5人が加わっている。
報告書は、イラク問題への万能の処方せんはないとした上で、今後、状況悪化が続くなら同国政府の崩壊や近隣諸国の介入による「人道的な見地から見た破滅的な状況」を招く恐れがあると警告。そのような状況が到来すれば、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)に「対米勝利」との宣伝材料を与えかねないとして注意を喚起した。
2003年3月に米軍主導の多国籍軍がイラクへ進攻して以来、数万人の死者が出ている宗派間抗争については、ブッシュ政権に対し「直ちに」外交攻勢をかけ、事態を収拾するための支援実施を促した。
■中東全体に直接関与
中東地域の不安定化要因として米政府が非難してきたイラン、シリア両国との関係では、「包括的で実質的な」対話を行うべきだと提言している。
報告書は、イスラエルとパレスチナ自治政府の和平についても触れ、和平仲介で主要な役割を果たすようブッシュ政権に要請。「パレスチナ和平と不安定な中東地域全体に米国が直接関与しない限り、イラク政策の成功はない」と断言した。
■2008年に撤退可能
イラク駐留米軍の撤退については、大幅な兵力削減を提言し「今後の状況を考慮しつつ、防御上の観点から必要のない部隊は、2008年第1四半期までに撤退可能」と指摘。ただし、それ以降も、緊急対応部隊を始めとする一部の米軍部隊がイラク駐留を継続する余地は残した。
報告書は最後に、イラク政府の治安担当能力を向上させるために米政府は、削減を迫られている政治、軍事および経済分野における支援を強化すべきと結論づけた。
ホワイトハウス(White House)側は「報告書にはイラク駐留米軍の撤退期限に関する記載はなかった」と強調するにとどまった。
写真は、イラク研究グループの(左から)サンドラ・デイ・オコナー元連邦最高裁判事、米下院外交委員会で委員長経験を持つ民主党のハミルトン(Lee Hamilton)元下院議員、ビル・フリスト上院議員、ハリー・リード(Harry Reid)上院議員、研究グループの中心であるジェームズ・ベーカー(James A. Baker)元国務長官、Charles S. Robb元上院議員。(c)AFP/Getty Images/
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