写真はイスファハン(Isfahan)のウラン転換施設(2006年1月22日撮影)。(c)AFP/BEHROUZ MEHRI
【パリ/フランス 6日 AFP】国連安全保障理事会(UN Security Council)5常任理事国とドイツはパリで5日、イランの核開発問題をめぐる会合を開き、対イラン制裁決議案について協議したが、合意には至らなかった。外交筋によると、ロシアが反対したためという。
■「未解決問題」残り、最終合意に至らず
6か国は、核兵器への利用が懸念されているにウラン濃縮活動を8月31日までに停止するよう求めた国連安保理決議をイランが拒否したことから、経済制裁の内容を協議している。出席したのは英、中、仏、露、米、独の6か国の高官と、欧州連合(EU)の特使。会合を主催した仏外務省は会合後、「ウラン濃縮活動の拡大阻止を目的とする制裁の範囲に関しては、かなりの進展があった」との声明を発表。
また、「制裁問題については結論に近づいた」と述べる一方で、まだ「いくつか未解決の問題がある」とし、「次の進展はニューヨークでもたらされるだろう」との見解を示した。次回会合が国連本部で開かれることを示唆したものだが、開催時期については特定しなかった。
■北朝鮮問題同様、中露対米の構図
イランと経済的に強いつながりを持つロシアと中国は、英仏独が提案した制裁決議修正案の内容を薄めたい意向だ。逆に米国は、より強硬な内容を主張している。
英仏独の修正案では、禁輸対象について核、弾道ミサイル開発計画に関係する物資と定め、核開発および兵器開発にかかわる科学者や組織関係者の海外渡航禁止、金融資産凍結などを盛り込んでいる。
仏外交筋によると、ロシアは禁輸措置については支持したものの、個人に対する制裁に対しては反対している。
■ロシア外相、制裁とIAEA査察能力「つり合い取れていない」
ロシア通信(RIA)が伝えたところでは、セルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)ロシア外相が5日、同国は危険な品目の禁輸措置は支持するものの、広範囲にわたる制裁は逆効果となりうる可能性について警告を発した。
「ウラン濃縮や核燃料処理、重水炉などの分野で技術や物資、サービスのイランへの持ち込みを禁止する提案には、同意する必要があると考える」(ラブロフ外相)
また、「われわれの西側のパートナーたち」が求める広範囲な制裁について、国際原子力機関(IAEA)の査察能力と「つり合いが取れていない」と批判。「そのような大規模なやり方で、イランとの各方面での連携を禁止すれば、状況を悪化させるだけになりかねない」と述べた。
写真はイスファハン(Isfahan)のウラン転換施設(2006年1月22日撮影)。(c)AFP/BEHROUZ MEHRI