【7月17日 AFP】ロンドン五輪に向けた合宿のため、フランスのパリ(Paris)に向けて出発した男女のサッカー日本五輪代表だが、その待遇に関して騒動が起こった。

 日本航空(Japan Airlines)の同便でパリへ発った両代表だが、男子代表がビジネスクラスだったのに対し、女子W杯ドイツ大会(FIFA Women's World Cup 2011)で優勝を果たし、五輪でも金メダル獲得に期待がかかっているなでしこジャパンの座席はエコノミークラスだった。

 女子代表の澤穂希(Homare Sawa)は日本のメディアに対し、「年齢的に見たら、私たちが年配だから逆でも良かったと思うけど」と笑顔でコメントした。

 五輪のサッカーでは、女子代表には年齢制限はないが、男子は23歳以下のメンバーで構成され、オーバーエイジ(OA)枠で3名を選出することが許されている。

 2011年世界年間女子最優秀選手「女子FIFAバロンドール(FIFA Ballon d'Or)」を受賞した33歳の澤は、サッカーの日本五輪代表では最年長になる。

 これまで3度五輪に出場し、今大会が最後の五輪になるとみられる澤は、帰国便の格上げを狙ってロンドンで結果を残すことを宣言した。

「女子W杯で優勝した時は、帰りがビジネスになった。だからまた結果を出して、同じ待遇を受けれるようにしたい」

 日本オリンピック委員会(Japanese Olympic CommitteeJOC)は、柔道代表など身体が大きい選手を除き、日本代表の移動手段をエコノミークラスと定めている。

 サッカー男子代表は1996年のアトランタ五輪以来、プロとしての地位もあり、日本サッカー協会(Japan Football AssociationJFA)の援助を受けてビジネスクラスへ格上げされているが、ロンドン五輪に際してJFAは、女子代表のメダル獲得の期待の高さから「プレミアム」エコノミークラスに格上げしている。

 女性らしさと優美さを表すなでしこの花からその名がついた「なでしこジャパン」は、スウェーデン、南アフリカ、カナダと同組に入り、7月25日にカナダとの初戦を迎える。(c)AFP