【7月29日 AFP】ロンドン五輪は29日、エクセル(ExCeL London)で柔道男子66キロ級準々決勝が行われ、日本の海老沼匡(Masashi Ebinuma)は、延長戦の末韓国の曺準好(Cho Jun-Ho、チョ・ジュンホ)を判定で下し、準決勝に進出した。

 5分間の試合と3分間の延長戦でも決着がつかなかった試合は旗判定に持ち込まれ、1度は曺準好の勝利を示す青旗を揚げたが、ここで国際柔道連盟(International Judo Federation、IJF)の審判委員会が割って入った。

 審判委員は、審判団を畳脇に呼び寄せ判定の変更を要請、畳に戻った3人の審判は当初揚げる青旗ではなく、白旗を揚げた。

 最初の判定時に大ブーイングを浴びせた場内の観客は、判定が覆った後もやはり大きな声をあげ、畳をおりる曺準好をスタンディング・オベーションで迎えた。

 審判団は延長戦でも、海老沼に1度出した勝利の判定を覆していた。

 今五輪では大会史上初めてビデオ判定が導入されており、疑問の残る判定の際に使用することとなっているが、審判団が判定を覆したのは史上初めてとなった。(c)AFP