【3月9日 AFP】ローマ法王庁(バチカン)は8日、ローマ法王を退位し「名誉法王」となったベネディクト16世(Benedict XVI)の後継者を選ぶ会議「コンクラーベ(conclave)」を、システィーナ礼拝堂(Sistine Chapel)で12日から開始すると発表した。

 世界中から集まった115人の「枢機卿選挙人」は、今週末から11日にかけて候補者選びの最後の討議を行う。各枢機卿には守秘義務があり、違反すれば破門させられる。11日夜には、バチカン内にある外界から隔離された特別居住区に移る。

 コンクラーベ当日の12日、枢機卿らはまずサンピエトロ大聖堂(St Peter's Basilica)でミサを行う。その後、システィーナ礼拝堂に行列して入り、有名なミケランジェロ(Michelangelo)のフレスコ天井画の下で、守秘の誓いをもって数世紀も続く儀式を行う。

 バチカンに詳しい専門家らによると、枢機卿らは、イタリア・ミラノ(Milan)大司教のアンジェロ・スコラ(Angelo Scola)枢機卿を推す派と、イタリア人以外を推すグループの2つに大きく分かれている。他の有力候補としては、カナダのマルク・ウエレット(Marc Ouellet)枢機卿、ガーナのピーター・タークソン(Peter Turkson)枢機卿、米国のショーン・オマリー(Sean O'Malley)枢機卿とフィリピン・マニラ(Manila)大司教のルイス・アントニオ・タグレ(Luis Antonio Tagle)枢機卿が挙げられている。(c)AFP/Dario THUBURN