【10月22日 AFP】ローマ法王ベネディクト16世(Benedict XVI)は21日、北米先住民の女性を含む7人を聖人に列した。北米先住民の聖人は初めてとなる。

「モホーク族のユリ」と呼ばれるカテリ・テカウィザ(Kateri Tekakwitha)は、何世紀にもわたって抑圧されてきた北米先住民たちの希望の象徴だった。1980年には前ローマ法王のヨハネ・パウロ2世(John Paul II)により福者に列せられ、バチカンのサンピエトロ広場(St Peter's Square)で豪華な列福式が行われていた。

 列聖された7人の肖像画が掲げられたサンピエトロ大聖堂(St. Peter's Basilica)外の広場には、北米先住民を含め、世界各国からおよそ8万人の信者らが集まった。ベネディクト16世は、説教の中で「神にすべてをささげ、同胞への惜しみない奉仕をした」と7人の聖人を称えた。

 他の聖人には、マダガスカルで布教活動を行ったフランスの伝道師や、17歳の若さで死亡したフィリピンの伝道師、米国でハンセン病患者の世話をしたドイツ系移民、女性の権利を求める活動を行ったスペインの修道女らが列せられた。(c)AFP/Jean-Louis de la Vaissiere