【10月24日 AFP】米伝道師が「世界滅亡の日」を予言してマスコミが大騒ぎしてから5か月、この伝道師の信者たちは21日、今度こそ「最後の審判の日」が訪れると待ち構えていた。

 米宗教放送局「ファミリー・ラジオ(Family Radio)」の伝道師、ハロルド・キャンピング(Harold Camping)氏は当初、今年5月21日に世界が滅亡すると予言し、世界的な騒動を巻き起こした。終末の日には世界各地で巨大な地震が発生し、その後、善人は天国へ召し上げられ、それ以外の者は神が地球を破壊するまで地上の地獄で苦しむことになるというのだ。

 だが、5月21日は何事もなく過ぎ去った。

 キャンピング氏はくじけなかった。旧約聖書の『創世記』で、紀元前4990年に神がノア(Noah)に伝えたメッセージの中の洪水の日数「7日間」は、実は「7000年」を意味していたと説明。これに基づいて新たな分析を行った結果、真の世界滅亡は10月21日に起きると主張した。

「われわれは今、極めて異常な時を生きているのだ。2011年5月21日に、人類は『最後の審判の日』に入った。この『審判の日』は5か月(153日)間、10月21日まで続くだろう」「地球上に生きていた人類の中から2億人を救うのが神の計画だと、聖書は告げている」

■「救済は既に終わった」?

 信者に向けた最新のメッセージで、キャンピング氏は次のように述べた。「神は最後の迷える羊を見つけ出し、羊小屋の扉を閉められた。言い方を変えれば、神は5月21日、『最後の審判』が始まった日に、天国への扉を閉じられたのだ。ひとたび扉が閉じられた後、罪人を救い招き入れるために扉が再び開かれることはない」

 この言葉を信じるならば、悔悛(かいしゅん)のときは既に過ぎ去ったことになる。つまり、キャンピング氏の予言によれば、期限までに悔悛しなかった者たちは今や、魂を失ってしまったのだ。「悲しいことに、この5か月間に聖書を真剣に学ぶほど、主がもはや罪人を救済していないという結論を裏付け、補強する記述が次々に見つかった。主は偉大な務めを終えられたのだ」(キャンピング氏)

 5月の予言日には、世界中で多くの人びとが隠れたり悔悛を急いだりした一方で、パーティーが開かれ、Tシャツや記念品が飛ぶように売れた。しかし、10月21日はそれよりはずっと静かに迎えられた。キャンピング氏も信者たちも、電話に応対せず、メディアを避けていた。(c)AFP/Mariano Andrade

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