【5月8日 AFP】エジプトの首都カイロ(Cairo)で7日、キリスト教のコプト教会が、イスラム教に改宗したがっている女性を拘束しているとして、この教会にイスラム教徒が押し入ろうとして両教徒の衝突が生じ、9人が死亡、100人以上が負傷した。

 目撃者によると、労働者階級の居住区であるカイロのインババ(Imbaba)地区にあるコプト聖メナ教会(Coptic Saint Mena Church)では同日朝から、「キリスト教徒がイスラム教徒の女性を拘束している」と主張して、教会を襲撃しようとしていた。

 主任司祭のエルミナ神父はAFPの取材に対し、死者のうち少なくとも5人はコプト教徒で、同日午後になり、イスラム教原理主義のサラフィー主義者や暴徒がなだれ込み、発砲した際に死亡したと語った。教会は放火もされた。

 同日、インババ地区のほかの教会にも抗議行動の参加者から火炎瓶が投げ込まれ、火があがったが、消し止められた。

 教会側は、拘束したとされる女性が、イスラム教には改宗した事実はないと否定している。(c)AFP/Samer al-Atrush

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