【3月17日 AFP】法王就任以降初のアフリカ訪問に出発したローマ法王ベネディクト16世(Pope Benedict XVI)は17日、カメルーンのヤウンデ(Yaounde)に向かう機内で、コンドーム配布はエイズ(AIDS)対策の解決策ではないと語った。

 ローマ法王は、エイズについて、「資金のみで克服することはできない悲劇。コンドームの配布によって克服することもできないし、むしろ問題を悪化させる」と述べ、解決策は「宗教的、人間的な目覚め」、そして「苦んでいる者への友情」にあると語った。

 サハラ以南のアフリカは、世界で最もエイズに苦しんでいる地域。07年の世界全体の新たな感染者の35%、エイズに起因する死者数の38%が、アフリカ南部に集中している。

 ローマ法王庁は避妊に反対の立場を表明しているが、前年も、約60のカトリック団体が、コンドームの禁止は「非常に多くの人をエイズウイルス感染の危険性にさらす」として法王庁に避妊反対の意思表明を撤回するよう公開書簡で要請していた。(c)AFP