【10月7日 AFP】英国国教会の牧師が6日、自身のブログ上に、同性愛の男性は同性愛者であることを示す入れ墨を尻に入れるべきだとする書き込みを行い、その後に削除を命じられる騒ぎになった。

 この牧師は、ロンドン(London)の金融街シティ(City of London)の教区を担当するピーター・マレン(Peter Mullen)牧師(66)。同牧師はブログ上に「同性愛者の男性には、尻に『SODOMY CAN SERIOUSLY DAMAGE YOUR HEALTH(男色はあなたの健康を損なうおそれがあります)』、あごに『FELLATIO KILLS(フェラチオはあなたの命を奪います)』と入れ墨をいれることを義務づけるべきだ」と書き込んだ。

 これに対し、英国国教会ロンドン教区は、書き込みは「非常に不快なもの」で同教会の見解を反映するものではないとして、マレン牧師に書き込みを削除するよう命じた。

 一方、マレン牧師は英イブニング・スタンダード(Evening Standard)紙に対し、書き込みは「軽いジョーク」で「風刺」だと主張。「同性愛者に反対する意思はまったくない。わたしの知人にもそういった人たちはいる」と述べ、「ただ、彼らの押し付けがましい説教に対しては反感をもっている」と強調した。

 同性愛者の権利団体「ストーンウォール(Stonewall)」代表のベン・サマースキル(Ben Summerskill)氏は、この書き込みについて「ばかばかしい」と切り捨てた。さらに同氏は、金融危機を引き合いに出し、「わたしがシティの教区牧師ならば、同性愛への攻撃に熱をあげるよりももっと大事なことを祈るだろうね」と皮肉った。(c)AFP