【9月1日 AFP】インドの経済中心地ムンバイ(Mumbai)で、カトリックの聖日に「キリストの肖像が血を流した」と信徒たちが主張した「奇跡」を、同市を管轄するローマ・ カトリック(Roman Catholic)教会が否定した。

「絶えざる御助けの聖母(Our Lady of Perpetual Succou)」の聖日である6月27日、ムンバイの聖ミカエル教会(Saint Michael's Church)にあるキリストの絵から血が流れ始めたという話が広がり、信者らが同教会に殺到した。

 信徒50万人を擁するボンベイの大司教であるオズワルド・グラシアス(Oswald Gracias)枢機卿も教会を訪れ、この絵について科学的な分析を命じた。しかし枢機卿は31日発行の週報で「現在まだ調査中だが、この聖母像の中に描かれているイエスの心臓の赤い色の光を分析しても血液であることを示す痕跡はないことが確認された」と宣言した。

 しかし、枢機卿はこの絵に起きた現象をどう説明すればよいか分からないとし、その日は参拝者が多かった上にモンスーンによる湿気もあったので、それが原因だったと考えてはどうかと提案した。(c)AFP