【バチカン 17日 AFP】ローマ法王ベネディクト16世(Benedict XVI)は16日、イスラム教と暴力の関連についての発言で、イスラム諸国で反発を招いていることに対し、謝罪した。
■法王の意図は伝わらず
「法王は自身の発言が、その意図とは異なった形でイスラム社会に伝わり、イスラム教徒たちに不快感を与えたことを残念に思っている」と、15日就任したばかりのタルチジオ・ベルトーネ(Tarcisio Bertone)法王庁国務長官が述べた。
また、「法王ベネディクト16世が、異なる宗教間および文明間での対話に賛成しているのは明白」とも語った。
■各国で痛烈な批判拡大
法王の発言に対する怒りは16日、イスラム教スンニ(Sunni)派連合組織、マレーシアのイスラム教勢力、アフガニスタンの武装勢力タリバン(Taliban)など、世界各国で激化している。
バチカン当局は、法王が12日に行った発言が、イスラム教と暴力とを関連付けるような意味で捉えられていることは誤解であると述べている。
だが、イスラム教指導者らが、法王の発言はイスラム社会を攻撃する内容のものであるとしたことから、世界各国から即時謝罪を要求する声が噴出している。
週次礼拝が行われた15日には、礼拝者らによる抗議デモも行われた。
■ニューヨークタイムズ「誠意のある謝罪を」
欧米社会、特にアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)独首相は法王を支持、援助しているが、米国ニューヨークタイムズ(New York Times)紙は非常に批判的な意見を載せている。
「『ローマ法王』の発言は全世界が注目しているものだ。意図的であれ不注意によるものであれ、その発言で世界に苦痛の種をまくことは痛ましく、危険なことである。法王は深く、誠意のある謝罪をすべきで、発言の影響力を『癒し』の方向へ導くことが必要である」
バチカンの広報局長フェデリコ・ロンバルディ(Federico Lombardi)神父によると、17日に行われるカステルガンドルフォ(Castelgandolfo)での祈りの際、法王がこの件に関し言及するかどうかは定かではない。
写真は問題発言をした12日のローマ法王ベネディクト16世。(c)AFP/JOCHEN LUEBKE