【9月19日 AFP】インドネシアに駐在する米英豪各国の大使館はここ数日、8日から同国バリ(Bali)島で開催されているミス・ワールド(Miss World)世界大会を狙った攻撃の計画をイスラム武装勢力が準備しているとの情報を得たとして、インドネシア国内に滞在中の自国民に警告を発している。

 ジャカルタ(Jakarta)の米国大使館は「過激派グループが、9月8日から28日までバリ島で開催されているミス・ワールド世界大会の妨害を計画しているとの情報を当大使館では受け取った。暴力的な手段をとる可能性もある」との声明を発表した。

 また英国大使館も「地元のイスラム自警団が、ミス・ワールド大会を妨害する大規模なデモを実行すると威嚇している」と述べた上で、さらに「過激派グループが同大会への攻撃を計画している可能性もある」としている。

 バリ島でのミス・ワールド開催をめぐり、インドネシア国内ではイスラム強硬派が抗議デモを繰り広げていた。

 バリ島でのイスラム武装勢力による攻撃は過去にも例があり、最も記憶に残る2002年の爆破事件では、多くの外国人観光客を含む計202人が死亡した。

 しかし、イスラム教徒の人口が最も多いインドネシアではここ10年、武装勢力の摘発が強化され、複数の主要なネットワークの解体に成功している。(c)AFP