【8月1日 AFP】カタールの首都ドーハ(Doha)のショッピングセンター内にある託児所で昨年発生した火災で3つ子を失ったニュージーランド人夫婦が1日、新たに双子が生まれたことを明らかにした。

 マーティン・ウィークス(Martin Weekes)さんとジェーン(Jane Weekes)さん夫妻は昨年5月、ドーハのショッピングセンター「ビラッジオ(Villaggio)」内にある外国人駐在員向けの託児所「ジムパンジー(Gympanzee)」の火災で、当時2歳だったリリー(Lillie)ちゃん、ジェーン(Jane)ちゃん、ウィルシャー(Willsher)ちゃんの3人を亡くした。この火災では、子ども13人を含め、19人が犠牲となった。

 この悲劇の後、夫妻はニュージーランドのオークランド(Auckland)に新たに居を構えたが、マーティンさんによると、ジェーンさんが先月31日朝、妊娠36週目で男児と女児の双子を帝王切開で出産した。双子は、それぞれパーカー(Parker)ちゃんとポピー(Poppy) ちゃんと名付けられた。ジェーンさんと生まれた赤ちゃんたちは、共に健康だという。

 今回生まれた双子は、カタールで3つ子を失った後に夫妻が行ってきた体外受精によって授かった。しかしマーティンさんは、新たに2人の子どもを授かっても、3人の子を亡くした「空洞を埋める」ことはできないと話している。

 一方、ドーハで起きた火災についてカタールの裁判所は6月、起訴された被告5人に過失致死罪で6年の禁錮刑を言い渡した。「ジムパンジー」は未認可の託児所で、火元は同託児所の隣で発生した電気系統の不具合が火災の原因と判明している。(c)AFP