【7月22日 AFP】ニュージーランド第2の都市クライストチャーチ(Christchurch)で建築中の革新的な「ボール紙」の仮設聖堂は、一部が雨にぬれてしまったものの8月に完成する予定だ。現地の聖公会(Anglican Church)が19日、明らかにした。

 ボール紙製の「紙管」の壁を持つこの建物は、185 人の死者を出した2011年2月の地震で崩壊したクライストチャーチ大聖堂の仮設聖堂となる。

 聖公会のスポークスマン、ジェイソン・ローズ(Jayson Rhodes)氏は、屋根の完成前に降った雨で一部の紙管がぬれて交換が必要になったが、表面が想定内の損傷を受けただけで建物の構造にはなんの影響もなく、仮設聖堂はあと数週間で落成すると述べた。

 著名な日本人建築家、坂茂(Shigeru Ban)氏の発案によるこの紙の聖堂は横から見ると「A」の字のような形をしている。木造の支持構造物の周りに防水ポリウレタンと難燃剤で被覆加工した直径600ミリの紙管を配置し、その上にポリカーボネート製の屋根を載せている。700人の収容が可能で、耐久年数は50年となっている。(c)AFP