【7月22日 AFP】英ロイヤルベビー誕生のニュースをいち早く伝えようと、ロンドン(London)の病院前では報道陣が泊まり込みの取材を続けているが、取材開始から3週間、朗報はまだ届いていない。

 ウィリアム英王子(Prince William)とキャサリン妃(Catherine, Duchess of Cambridge)の第1子誕生が待たれる中、生まれてくる未来の英国君主について、ちょっと意外な10の豆知識をお届けする。

(1)系譜学者らによれば、生まれてくるロイヤルベビーはアイルランド人作家ブラム・ストーカー(Bram Stoker)による吸血鬼をモチーフにした有名作品「ドラキュラ」のモデルとなった15世紀ルーマニアのドラキュラ(Dracula)公の遠縁にあたる。

 さらに夫妻の系譜をさかのぼると、イスラム教の預言者ムハンマド(Prophet Mohammed)につながるスルタン(イスラム王侯)にたどり着くという。

(2)フィンランド政府は、出産前祝いの品々を詰め合わせた「ギフトボックス」を英王子夫妻に贈った。フィンランドで全ての妊婦に贈られるボックスと同じもので、中にはベビー服や母乳パッドのほか、コンドームも入っていた。

(3)英王室では、生まれた子が正統な王位継承者であることを確認するため世継ぎの出産には内相が立ち会うという慣例があった。だがキャサリン妃にとって幸運なことに、この慣例は1936年に終わった。

(4)生まれてくる英王子夫妻の第一子には苗字はないが、王子とキャサリン妃が苗字を望むのであれば、マウントバッテン・ウィンザー(Mountbatten-Windsor)、ウェールズ(Wales)、ケンブリッジ(Cambridge)のいずれかから選ぶことになる。

(5)ロイヤルベビー誕生にあわせ、ロンドンのトラファルガー広場(Trafalgar Square)、米カナダ国境のナイアガラの滝(Niagara Falls)、カナダ・トロント(Toronto)のCN タワー(CN Tower)、など世界各地の名所でライトアップが計画されている。ライトの色は赤ちゃんが女児ならばピンク、男児ならばブルーにライトアップされる予定だ。

(6)病院前で待機する報道陣も3週間ともなると暇を持て余し、退屈しのぎに苦慮している。しかし1982年に故ダイアナ元妃(Princess Diana)がウィリアム王子を出産した時は、このような光景は見られなかった。

 ダイアナ元妃は王子の出産予定日を、実際より10日遅い7月1日と報道陣に伝えていたため、不意を突かれた各メディアは王子誕生の瞬間に間に合わなかった。

(7)英国ではロイヤルベビーの名前から髪の色まで、あらゆるものが賭けの対象となっている。これまでのところ女児ならばアレクサンドラ(Alexandra)、男児ではジョージ(George)の名前が一番人気だ。だが一攫千金を狙うのであれば、別の名前に賭けるのもよい。例えば、ウェイン(Wayne)ならオッズは500倍だ。

(8)オンライン百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」には、すでに生まれてくるロイヤルベビーの項目が立ち上げられている。項目名は「Child of the Duke and Duchess of Cambridge(ケンブリッジ公夫妻の子ども)」。

(9)オーストラリアのジュリア・ギラード(Julia Gillard)前首相は、英王子夫妻の出産祝いとしてカンガルーの縫いぐるみを自ら作った。

(10)人気サッカー選手のデビッド・ベッカム(David Beckham)さんは先週行われたインタビューの中で、赤ちゃんの名前を自分にちなんで「デビッド」と命名するよう、ウィリアム王子夫妻に提案した。

「赤ちゃんが、男の子だったらの話だけどね」

(c)AFP