【7月19日 AFP】英国のウィリアム王子(Prince William)とキャサリン妃(Catherine, Duchess of Cambridge)の第1子誕生の瞬間に備え、ロンドン(London)のセント・メアリーズ病院(St Mary's Hospital)前では報道陣が2週間以上にわたって張り番を続けている。しかし、そんな取材陣の頭に今、恐ろしい考えがよぎり始めている。

「もしかして、病院が違うのではないか?」

 報道カメラや記者たちは、キャサリン妃がセント・メアリーズ病院で出産すると英王室関係者らが公表した後からずっと、昼夜を問わず病院前に張り付いている。だが、エリザベス女王(Queen Elizabeth II)の愛犬のコーギーすら姿を見せず、時間だけが過ぎていく状況に記者らは疑心暗鬼にとらわれつつある。

 英紙デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)は18日、キャサリン妃が実家に近いロンドン西部レディング(Reading)のロイヤル・バークシャー病院(Royal Berkshire Hospital)で出産するかもしれないと報じた。

 AFPが王室関係者に取材したところ、キャサリン妃はここ4~5週間、ロンドンのケンジントン宮殿(Kensington Palace)とバックルベリー(Bucklebury)にある実家とを行き来している。テレグラフ紙は、キャサリン妃が実家滞在中に産気づいた場合、80キロメートル離れたロンドン中心部の病院まで渋滞をすり抜けて移動するよりも、車で30分のロイヤル・バークシャー病院のほうが何かと都合が良いだろうと指摘している。

 出産予定日とされていた今月13日を過ぎてから、キャサリン妃がどこに滞在しているのか、またウィリアム王子が同伴しているのかどうか、王室は口を閉ざしている。ただ、バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)はウィリアム王子が先週以降、救助ヘリコプターの操縦士として任務についているウェールズ北西部の軍基地に出勤していないことは認めている。(c)AFP