【2月1日 AFP】 英国人男性が浜辺で犬の散歩中に見つけた「変わった匂いの石」は、非常に珍しい「龍涎香」(りゅうぜんこう)である可能性が高いことがわかった。英国放送協会(BBC)が31日報じた。

 ケン・ウィルマン(Ken Wilman)さんはイヌのマッジ(Madge)を連れてイングランド北西部モアカム(Morecambe)の海岸を散歩していたところ、マッジが「ろうのような風合いの、黄色味を帯びたやや長い石」をつつき始めたという。

 ウィルマンさんはいったんはそのままにして帰ったものの、「何かが心に引っかかった」ため海岸に戻ってその物体を拾った。ウィルマンさんはこの物体は龍涎香だと考えている。

 龍涎香はマッコウクジラの腸内にできる結石で香水の原料として使われ、何世紀にもわたり珍重されてきた。古いものは麝香(じゃこう)のような香りを発するが、新しいものは悪臭を放つ。ウィルマンさんは、最初にその臭いを嗅いだときは「ウゲッと思った」とBBCに語った。

 これが本物の龍涎香かどうかはまだ確定していないが、フランスのディーラーからはすでに5万ユーロ(約620万円)が提示されているという。(c)AFP