【1月7日 AFP】韓国では少子化によって2060年までに9~24歳の人口が現在の半分に減少すると、7日に発表された韓国政府の報告書が警告している。

 韓国女性家族省の国勢調査データによると、同国の若者人口は1980年に人口全体の36.8%にあたる1400万人をピークに以降は減少し続けている。昨年は1020万人で全体の20.4%となった。

 同省は現在の傾向が続いたと仮定し、韓国の若者人口が2015年に960万人、2030年には710万人、2050年には590万人と減少の一途をたどり、2060年にはわずか500万人まで落ち込むだろうと予測した。

 全人口5000万人ながら人口密度が高い韓国では、数年にわたって「家族計画」が奨励されていた。しかし後に社会の急速な高齢化に対して警鐘が鳴らされるようになり、アジア第4の経済大国にとって、福祉関連費の増大と労働人口の減少は深刻な問題のひとつとなっている。

 また国連経済社会局(UN Department of Economic and Social Affairs)も、2012年に全人口の17%だった韓国の60歳以上の割合が2050年までに39%に達すると予測している。

 2011年の出生率は、経済協力開発機構(OECD)加盟諸国の平均値が女性1人当たり1.71人だったのに対し、韓国では1.01人だった。(c)AFP