【12月28日 AFP】南アフリカのジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)大統領による「犬を飼うことは白人の文化でありアフリカ的ではない」との発言が、ペットの飼い主たちから批判を浴びている。

 地元メディアの報道によると、ズマ大統領は犬を飼い、散歩に連れて行ったり獣医に通ったりするのは「白人文化に属すること」と発言。南アでペットを飼う人が増えていることについて「黒人が白人になろうとする憂慮すべき傾向の1つだ」と述べたという。

 このコメントに対し、国内のペットオーナーたちからは批判が噴出した。マイクロブログのツイッター(Twitter)には、「犬を飼うのはアフリカ的ではないそうだ。確かに、ドイツ製の車やイタリア製スーツ、アイリッシュウイスキーを自慢する古臭いアフリカの伝統とは違うな」など、皮肉たっぷりの投稿が相次いだ。

 大統領府は、ズマ氏のコメントについて「アフリカにおける精神の独立を目指したもの」と火消しに追われている。

 マック・マハラジ(Mac Maharaj)大統領報道官は、大雨や非常に寒い日に外で働く使用人たちを尻目にペット犬と一緒にくつろいでいる人や、ペットの具合が悪くなると獣医に駆け込むのに使用人や同居する親族が病気になっても無視する人もいるとしながら、大統領の発言は「動物への愛情を人に対する愛情より優先する必要はないと強調しただけだ」と釈明した。(c)AFP