【10月12日 AFP】米ワシントンD.C.(Washington D.C.)のスミソニアン国立動物園(Smithsonian National Zoo)で前月、生まれてから6日後に死んだジャイアントパンダの赤ちゃんの死因が、肝臓疾患にあったとみられることが分かった。同園の獣医が11日、発表した。  母パンダのメイシャン(美香、Mei Xiang)は前月16日、5年間に及ぶ米中パンダ繁殖研究プログラムの末、雌の赤ちゃんパンダを出産した。飼育下にあるパンダの出産は極めてまれなことから、世間はこの吉報に沸いた。  だが誕生から6日後、名前もまだ付けられていなかった赤ちゃんパンダは急死。死んだときの体重は、100グラムにも満たなかったという。  スミソニアンの主任獣医、スーザン・マレー(Suzan Murray)氏によると、赤ちゃんパンダを検視した結果、肝細胞の死滅パターンから酸素不足がうかがわれ、体内に酸素を取り込むための肺が未発達だったことが分かった。これにより十分な酸素が肝臓に供給されず、細胞が死滅したことが死因との結論に至ったという。  赤ちゃんの死で一時は落ち込んでいた母親パンダのメイシャンは、今では食欲もほぼ回復し、パートナーの雄パンダ、ティアンティアン(甜甜、Tian Tian)とともに同園で一般公開されている。(c)AFP