【8月29日 AFP】ニューヨーク(New York)に、バスと同じくらい大きなテニスラケットが登場した。

 全長50フィート(約15.2メートル)のテニスラケットを作ったのは、151個のギネス世界記録(Guinness World Record)を持つアシュリタ・ファーマン(Ashrita Furman)さん(57)。ファーマンさんは、最も多くのギネス記録に同時に認定されていることでも記録を保持している。もちろん、この巨大な木製テニスラケットでも世界記録の認定を目指している。

 巨大テニスラケットは、女子テニスのビリー・ジーン・キング(Billie Jean King)さんが、数々のタイトルを獲得した1970年代に使用したラケットのレプリカで、ラミネート加工の木製ヘッドに茶色のグリップ、そして赤色のエッジラインと文字があしらわれている。

 本物との唯一の違いはそのサイズ。長さは50フィート(約15.2メートル)で幅も16フィート(約4.9メートル)ある。ストリングにはホースが利用され、グリップ部分はあまりの大きさに、大きな大人でも両手をまわすことが難しいほどだ。

「22.2倍のサイズだ」とファーマンさんはAFPに語った。

 着想はファーマンさんだが、制作には多くの人々が関わったという。

「世界中から仲間が集まった。ニュージーランドから来た人は木部を仕上げた。プロのバイオリニストがストリング部分を担当し、木の表面を整えたのはドイツからやってきた男だ」

 ファーマンさんと仲間たちをつなぐのは、瞑想(めいそう)指導者だった故シュリ・チンモイ(Sri Chinmoy)氏。存命であれば81歳となるチンモイ氏の誕生日にちなみ、共同でテニスラケットを製作したという。

 チンモイ氏は、瞑想によって不可能と思えることも達成できるとの教えを伝えた。また、ビリー・ジーン・キングさんの友人でもあったという。(c)AFP/Sebastian Smith