【7月9日 AFP】インドネシア・中ジャワ(Central Java)州ソロ(Solo)のタル・ジュラグ動物園(Taru Jurug Zoo)で人気者となっていた、たばこを吸うオランウータンの「トーリ(Tori)」がこのほど禁煙させられることになった。

 オランウータン保護センター(Centre for Orangutan Protection)の関係者が7日明かしたところによると、現在15歳のメスのトーリの囲いの中には、トーリが5歳の頃から来園者が火のついたたばこを投げ入れるようになった。このためトーリは徐々にたばこ中毒に陥っていったという。

 この関係者によるとオランウータンは人間の行動をまねるのが得意で、喫煙もまねる。トーリの両親も喫煙していたという。たばこを吸うオランウータンが話題になったのは10年前で、たちまち多くの来園者を集めるようになった。

 同センターは動物園側と協力し、トーリを同園中央の湖に浮かぶ島に隔離して来園者がたばこを投げ入れられない環境に置く準備を進めている。トーリを島へ移す許可が園側から得られるまでは、トーリがたばこを吸わないよう、囲いの外に警備員を配置して禁煙治療を行っているという。

 保護センターの職員は「トーリには(たばこを)きっぱり断ち切ってもらう必要がある」と話している。(c)AFP