【6月4日 AFP】国民総幸福量(GNH)の向上を掲げるヒマラヤ東端のブータンでは、今月から毎週火曜日を「歩行者の日」と定め、各都市中心部における車両の通行が禁じられる。

 同国クセンエル(Kuensel)紙のウェブサイトによると、「歩行者の日」は今月5日の世界環境デーから開始され、人々は自転車や公共交通機関の利用、もしくは徒歩での移動が強いられる。

   「移動時間がより長くなることから、会議などの予定に間に合うよう、早朝から計画性を持って行動をせざるを得ないだろう」と伝える同紙だが、この取り組みについては「素晴らしい試み」と称えた。

 国土の大半がヒマラヤ山脈の高地帯に当たるブータン。大都市と呼べる地域は少なく、国民の多くは経済的に貧しい高地の農村部に暮らしている。

 だが近年、首都ティンプー(Thimphu)の交通量は着実に増加している。スポーツ用多目的車(SUV)といった車両が狭い道路にひしめき、これまでにはなかった渋滞を生み出している。(c)AFP