【6月3日 AFP】オランダのウィレム・アレキサンダー皇太子(Crown Prince Willem-Alexander)は、同国東部レーネン(Rhenen)の恒例行事「便器投げコンテスト」に参加したことを恥じていると語った。ただ主催者側は、皇太子が同コンテストに批判的な発言をしたことを受け流している。

 皇太子は、4月30日の「女王の日」に開かれた同コンテストに参加しただけでなく、優勝した。しかし皇太子はひと月後の5月30日に、オレンジ色の陶器製便器を放り投げた時、発展途上国の劣悪な衛生状態を思い出して恥ずかしい気持ちになったと胸中を吐露した。

「オランダでは冗談で便器を投げる地域がある。わたしも笑顔で参加したが、尊厳を守られた環境で日常的に用を足せる基本的なインフラがない人々が世界中に26億人もいることを思うと、恥を感じざるを得なかった」

 一方、コンテスト主催者は5月31日付の日刊紙アルヘメン・ダフブラット(Algemeen Dagblad)で、皇太子の態度は「子どもっぽい」とコメント。「優勝した皇太子には、便器の飾り付きの優勝カップまでお渡ししました。水を流すひもも付いています」と付け加えた。

 女王の日はベアトリックス女王の母であるユリアナ前女王の誕生日を祝う日で、オランダ各地ではオレンジ色のかつらや帽子をかぶった人々が街頭にあふれる。(c)AFP

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