■2012年ピュリツァー賞の受賞者と受賞作品は以下の通り。

・公益報道部門米
フィラデルフィア・インクワイアラー(PhiladelphiaInquirer

フィラデルフィア市内に広がる校内暴力に関する報道

・ニュース速報部門
米アラバマ(Alabama)州の地元紙タスカルーサ・ニューズ(TuscaloosaNews)のスタッフ
同州で大きな被害を出した竜巻の発生時、行方不明者情報などをリアルタイムで報道。この竜巻で、同紙は通常とは別の場所での発行を強いられた

・調査報道部門米AP通信(AssociatedPress)の4記者と米紙シアトル・タイムズ(SeattleTimes)の2記者
AP通信の記者は米ニューヨーク市警察が市内のイスラム系住民の生活を極秘に監視していた実態の報道で受賞。シアトル・タイムズの記者は、ワシントン(Washington)州の公営医療機関が体の弱った患者に投与していた安全な鎮痛剤を、安価だが危険性の高いメタドンに変えたことを明らかにした報道で受賞

・解説報道部門
米紙ニューヨーク・タイムズ(NewYorkTimes)のデービッド・コシエニウスキー(DavidKocieniewski)記者
大企業や富豪が課税を逃れるために利用する税金の抜け穴に関する一連の報道

・ローカル報道部門
米ペンシルベニア(Pennsylvania)州ハリスバーグ(Harrisburg)の地元紙「ペイトリオット・ニュース(Patriot-News)」のスタッフ、サラ・ガニム(SaraGanim)氏。24歳での受賞は最年少

・国内報道部門
ハフィントン・ポストのデービッド・ウッド(DavidWood)記者
イラクやアフガニスタンの戦争で負傷した駐留米兵の心身両面における苦悩を追った記事

・国際報道部門
米紙ニューヨーク・タイムズのジェフリー・ジェトルマン(JeffreyGettleman)記者
アフリカ東部での飢饉や紛争の報道

・特集部門
ワシントン(Washington)州の週刊紙「ザ・ストレンジャー(TheStranger)」のエリ・サンダース(EliSanders)氏

・論説部門
米紙シカゴ・トリビューン(ChicagoTribune)のメアリー・シュミック(MarySchmich)記者

・批評部門
米紙ボストン・グローブ(BostonGlobe)のウェスリー・モリス(WesleyMorris)氏

・社説部門
該当者なし

・時事漫画部門
ポリティコのマット・ウェーカー(MattWuerker)氏
2011年の米政界で吹き荒れた党派抗争を皮肉った一連の漫画

・ニュース速報写真部門
フランス通信のマスード・ホサイニ氏

・特集写真部門
米紙デンバー・ポスト(DenverPost)のクレイグ・F・ウォーカー(CraigF.Walker)氏

報道部門のほか、全米のジャーナリストとコロンビア大学(ColumbiaUniversity)の代表からなるピュリツァー賞委員会が選んだ文学、戯曲、音楽部門の受賞者は以下の通り。

・フィクション部門
該当者なし

・戯曲部門
キアラ・アレグリア・ヒュディス(QuiaraAlegriaHudes)氏の『WaterbytheSpoonful(スプーン1杯の水)』

・歴史部門
故マニング・マラブル(ManningMarable)氏の『MalcolmX:ALifeofReinvention(マルコムX:再発明の人生)』

・伝記部門
ジョン・ルイス・ガディス(JohnLewisGaddis)氏の『GeorgeF.Kennan:AnAmericanLife(ジョージ・ケナン:あるアメリカ人の一生)』

・詩部門
トレーシー・K・スミス(TracyK.Smith)氏の『LifeonMars(火星の生命)』

・一般ノンフィクション部門
スティーブン・グリーンブラット(StephenGreenblatt)氏の『TheSwerve:HowtheWorldBecameModern(逸脱:世界はどのように現代化したのか)』

・音楽部門
ケビン・プッツ(KevinPuts)氏の『SilentNight:OperainTwoActs(聖夜:2幕のオペラ)』

 今年は1977年以降では初めて、フィクション部門での受賞者がなかった。各受賞者には1万ドル(約80万円)が贈られる。

(c)AFP/BrigitteDusseau

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