【3月21日 Relaxnews】カナダの郵便事業体カナダポスト(Canada Post)は20日、豪華客船タイタニック号(Titanic)の沈没100周年にちなんだ記念切手5種を公開した。

 記念切手は、国内郵便と国際郵便向けがある。国内郵便用は当時の最高技術を結集させた最大の客船タイタニック号の勇壮な船首と船尾をモチーフに、隅にタイタニック号を所有していた英海運企業ホワイトスターライン(White Star Line)の社旗が描かれたもので、4種で1つの絵柄となっている。国際郵便用は、穏やかな大西洋上を航海中のタイタニック号を描いた1種。

 1912年、初航海で英サウサンプトン(Southampton)を出航したタイタニック号は米ニューヨークへ向かう途上の4月15日、カナダ・ニューファンドランド(Newfoundland)島沖の北大西洋上で氷山に衝突し沈没。「不沈船」とうたわれていたタイタニック号だったが、乗員乗客2224人中1514人が命を落とした。今年は、このタイタニック号の悲劇から100年になる。

■タイタニック号とカナダとのゆかり

 タイタニック号が沈没した時、現場には客船カルパチア(Carpathia)号が急行して生存者を救助し、ニューヨークに搬送している。

 カナダ最東端ハリファクス(Halifax)港からも船舶4隻が出港し、葬儀業者、牧師らを現場へ搬送したほか、遺体の防腐処理剤を運搬し、328遺体を回収。通りかかった蒸気船も、さらに5遺体を回収した。引き取り手のなかった150遺体は、最終的にハリファクスの墓地3か所に埋葬された。

 タイタニック号の残がいは1985年になって、水深3784メートルの海底で発見されている。

 ハリファックスを地元選挙区とするピーター・マッケイ(Peter MacKay)国防相は、「カナダ、中でもハリファックスとタイタニック号を結ぶエピソードには、長い時間を経た今日までも続く偉大な人と人のつながりがある。カナダにおけるタイタニック号の遺産は、現在も人々の心に強く鳴り響いている」と語っている。(c)Relaxnews/AFPBB News