【3月9日 AFP】米ミシガン(Michigan)州で、宝くじで100万ドル(約8200万円)を当てた女性が、賞金を受け取った後も州政府が低所得層に支給するフードスタンプ(食料配給券)月200ドル(約1万6500円)分を受給していたことが分かり、詐欺罪で訴えられそうになっている。

 この女性は、同州リンカーンパーク(Lincoln Park)郊外に住むアマンダ・クレイトン(Amanda Clayton)さん(24)で、9月に100万ドルの宝くじに当選した。ところが、デトロイト(Detroit)のテレビ局Local 4がクレイトンさんの住まいを突き止め電撃取材したことで、現在もフードスタンプを受け取っている事実が発覚した。

 5日に放映された取材の様子によれば、Local 4の取材陣が新築のクレイトンさん宅を訪れたとき、クレイトンさんはちょうど買い物を終え、赤ちゃんを抱き買い物袋を抱えて新車から降りてきたところだった。この買い物の支払いに、クレイトンさんはフードスタンプを使っていた。

 取材に対しクレイトンさんは悪びれたそぶりもなく、「フードスタンプの支給は打ち切られるんだろうと思ったけど打ち切られなかったし、私は働いていなくて収入がないから、構わないと思った」と語っている。

 取材陣が、クレイトンさんの買い物代をなぜ納税者が負担しなくてはならないのかと尋ねると、クレイトンさんは「賞金の即時支払いを選んだら、賞金額は70万ドル(約5700万円)に減額されたうえ、20万ドル(約1600万円)もの税金が差し引かれた」と食い下がった。「だって、私は無収入だし、買い物代金は払わなくちゃいけないでしょう。家だって2軒も持っているし…苦労しているのよ」

 この番組を見たミシガン州福祉当局は、クレイトンさんへのフードスタンプへの支給を打ち切りを決め、さらにクレイトンさんを詐欺罪で告訴することも検討している。(c)AFP