【12月23日 AFP】2004年のインド洋大津波で行方不明となっていたインドネシア人の少女、メリ・ユランダ(Mary Yuranda)さん(14)が、生き別れになっていた家族と7年ぶりに再会した。メリさんの両親が23日、明らかにした。

 父親(42)によると、メリさんは21日、両親を探してアチェ(Aceh)州ムラボ(Meulaboh)のカフェに現れ、自分が住んでいた村と、村で良く知られた宗教指導者の祖父の名前をタクシー運転手に告げた。このタクシー運転手の助けによってメリさんは自宅に帰ることができたという。

 津波で家族とはぐれたメリさんは、ある女のもとで物乞いをさせられながら暮らしていたが、女からもう帰ってよいと言われたという。

 自宅からAFPの電話取材に応じたメリさんの母親(35)は、メリさんの腹部にある母斑と、顔のほくろや傷跡から娘であることが分かったと語り、「この喜びは言葉では言い表せない」と話した。

 メリさんの両親には3人の子どもがいたが、アチェ沿岸を襲った2004年の大津波で長女とメリさんの2人が行方不明になっていた。長女の行方は依然として分かっていない。この時の大津波では、インド洋沿岸諸国で22万人が犠牲になった。最も大きな被害を受けたのがインドネシアで、犠牲者の75%以上がインドネシアに集中している。(c)AFP