【11月16日 AFP】米国人とイラク人の2人組が2012年3月、バグダッド(Baghdad)からある物に乗って飛び立つことが明らかになった。2人が乗るのは、バグダッド上空を頻繁に飛ぶヘリコプターでも飛行機でもなく、パーティー用の風船をつけたローンチェア(庭用の椅子)だという。

 米国人のケント・コーチ(Kent Couch)氏の広報は声明で、「コーチ氏とイラク人パイロットのファリード・アブドゥル・ザーラ・サーディ(Fareed Abdul-Zahra al-Saadi)大佐は、イラク人孤児たちの窮状を訴えるため、そしてクラスターバルーンの飛行記録を更新するために、2012年春にクラスターバルーン飛行を行います。クラスターバルーン飛行とは、ヘリウムガスで膨らませたパーティー用の風船の束を使って熱気球のようにパイロットが飛行する、独特な方法です」と発表した。

 米オレゴン州(Oregon)でガソリンスタンドを経営するコーチさんは、すでに風船をくくりつけたローンチェアで数百キロの飛行経験がある。

 声明によると、2人はもともと11月15日の出発を計画していたが、「プロジェクト参加に興味を示した多くの団体との調整」を行うため、2012年3月に変更されたという。

 ローンチェアは、イラク人の若者や孤児たちが見守るなか、バグダッド・スタジアム(Baghdad Stadium)から空に舞い上がる予定だ。(c)AFP