【10月27日 AFP】国連人口基金(UN Population FundUNFPA)は26日、2011年版「世界人口白書(The State of the World Population 2011)」を発表し、世界総人口は今世紀末までに100億人に達するとの見通しを示した。出生率が少し上がれば150億人に達する可能性もあるという。

 世界総人口は今月31日に70億人に達する。これを前に発表された同白書は、人口学的圧力によって貧困緩和や環境保護の面で非常に大きな課題が生じると警告。英ロンドン(London)で白書を発表したUNFPAのBabatunde Osotimehinディレクターは、「全人類と地球にとって危機的な問題だ。挑戦であり、行動が必要とされる」と訴えた。

 白書によると、世界総人口は2050年までに93億人、2100年までに100億人に達する見通し。特に出生率の高い国々で出生率がわずかでも上がれば、2050年に106億人、2100年に150億人に達する可能性もあるという。

 一方、教育の改善や避妊技術の普及などで、60年前には女性1人あたり6人だった出生率は、現在では2.5人まで下がっている。それでも、世界総人口は毎年8000万人ずつ増え続けている。(c)AFP