【10月17日 AFP】デービッド・キャメロン(David Cameron)英首相は前週12日、英王室の王位継承権における男子優先規定を変更し、男女関係なく長子を優先とする提案を、今月末にオーストラリアで開かれる英連邦首脳会議で協議すると発表した。

 旧時代的で差別的な男子優先規定をめぐってはかねてから議論が行われてきたが、今年、現在第2位の継承権を持つウィリアム王子(Prince William)がキャサリン妃(Catherine, Duchess of Cambridge)と結婚したことから、変更を目指す動きが加速していた。

 キャメロン首相は9月、エリザベス女王(Queen Elizabeth II)を国家元首とする15か国の首脳に書簡を送付。現制度において長女の王位継承権をその弟に次ぐと定めた規定は男女平等に反しているとして、規定の廃止を提唱した。また、カトリック教徒と結婚した者の王位継承を禁じる規定についても、「歴史に起因した異例の制度」だと述べて廃止を提案しているほか、18世紀に即位したジョージ2世(George II)以来続いてきた、第6位までの王位継承権者の結婚に許可を必要とする制度の見直しも求めている。

 英王位継承法の変更には英連邦の全首脳による承認が必要。英連邦首脳会議はエリザベス女王出席のもと、28日から豪パース(Perth)で開かれる。(c)AFP