【10月6日 AFP】大富豪として知られるスペインのアルバ公爵夫人(Duchess of Alba、85)が5日、25歳年下の公務員の男性と結婚した。

 2度の夫との死別を経験してきたアルバ公爵夫人はこの日、アンダルシア州(Andalucia)州セビリア(Seville)にある15世紀建築の自邸、パラシオ・デ・ラス・デゥエナス(Palacio de las Duenas)の敷地内にあるチャペルで数十人が祝福する中、結婚式を行った。

 挙式後、夫人は屋敷の入り口に敷かれたレッドカーペットの上で靴を脱ぎ捨てると、フラメンコを舞い、招待客らからは歓声がわいた。

 にこやかに見守る25歳年下の新郎、アルフォンソ・ディエス(Alfonso Diez)さんのいでたちは、グレーのスーツに青いタイ。一方、アルバ公爵夫人は地元アンダルシア出身のデザイナー2人によるブランド、ビクトリオ&ルッキーノ(Victorio and Lucchino)のサーモンピンクのレースのドレスに、アクセントはグリーンのサッシュという装いで、集まった人たちにブーケを投げた。

 ブーケトスの最初の2回は祝福する客たちに届かず、警備員が拾って夫人の手に返したが、3回目に若い女性が手にした。

 結婚式と晩さんには、アルバ公爵夫人の6人の子どもたちとその家族、ひとにぎりの友人と身内だけが招かれた。

■子どもたちの説得に一苦労

 夫人の子どもたちは当初、この結婚に反対していた。新郎は財産目当てではないかと疑ったからだ。

 そこでアルバ公爵夫人は数か月前に、所有している城や邸宅、財宝、ゴヤ(Goya)やベラスケス(Velazquez)、ムリーリョ(Murillo)、レンブラント(Rembrandt)、ルーベンス(Rubens)といった巨匠たちの絵画といった資産の大半を、息子5人と娘1人に分け与えることを決めた。しかし、夫人が亡くなるまでは、これら資産に関する権利はすべて夫人にある。

 資産価値の総額は6億ユーロ(約600億円)から35億ユーロ(約3500億円)の間に上ると言われている。(c)AFP/Virginie Grognou