【8月22日 AFP】ドイツ南西部ラーデンブルク(Ladenburg)を訪問していたスウェーデン国王夫妻が、昼食をとろうとしたレストランで入店を断られていたことが分かった。

 ラーデンブルクを訪れたカール16世グスタフ国王(King Carl XVI Gustaf)とドイツ生まれのシルビア王妃(Queen Silvia)は18日、昼食をとろうと16世紀から営業している「Zum Gueldenen Stern」(黄金の星へ、という意味)という名の旅館とパブを兼ねている店に入った。

 ところが店では結婚パーティーが開かれていた上、女主人のナディーネ・シェレンベルガー(Nadine Schellenberger)さんが国王夫妻の顔を知らなかったため、満席だと言って入店を断ってしまったという。

 21日にAFPの取材に応じたシェレンベルガーさんは、「王室の方だとは分からなかったんです。王冠も笏(しゃく)も持っていらっしゃらなかったので…。ロイヤルファミリーのことはよく知らないんです。ロイヤルファミリーが載っている雑誌を読む暇もないものですから」と釈明した。「いずれにしても、あの時は満席で料理人も手が一杯だったので、掃除人でも女王様でも、もてなす余裕はありませんでした」

 シェレンベルガーさんと夫のミハエル(Michael)さんは、グスタフ国王夫妻に謝罪の手紙を送ることを考えている。国王夫妻と気づけなかったことともてなすことができなかったことを謝り、次回の来店時には心から歓迎することを伝えたいという。

 ちなみに、シェレンベルガーさんの食堂への入店を断られた国王夫妻は結局、市場の開かれる広場で買ったピザを昼食に食べたという。(c)AFP