【8月19日 AFP】世界人口が年内にも70億人に達するとの統計結果を、フランス国立人口研究所(National Institute for Demographic StudiesINED)が18日発表した。アフリカでの著しい人口増加が、他地域での出生率低下を相殺しているためだという。

 統計結果は、国連(UN)や世界銀行(World Bank)、複数の国立研究機関の調査結果を総合して導いたもので、今後も世界人口は増え続け、21世紀末までには90億~100億人程度で落ち着くと予測している。

 1999年の時点では2011年の世界人口を60億人と予測していたが、出生率と死亡率の差の関係から、わずか12年間で予測を10億人も上回った。

 INEDでは、世界人口は今後、14年間をかけて80億人に達し、その後は増加の度合いが徐々に落ち着いていくと予測する。

 世界人口の半数がわずか7か国で占められているため、これらの国々の人口推移が世界人口に大きな影響を及ぼす。

 7か国で最も人口が多いのは中国の13億3000万人で、2位がインドの11億7000万人。以下、米国、インドネシア、ブラジル、パキスタン、ナイジェリアと続く。

 だが、INEDは2050年までの間に、インドの人口が中国を抜いてトップに躍り出ると予測する。1人っ子政策の結果、中国の人口増加が鈍化しているためだ。

 世界規模では人口は増え続ける一方、その増加率は50年前の2%から1.1%へと減少している。これは1人の女性が生涯に産む子どもの数が、1950年の半分の2.5人に減っているためだ。だが、アフリカの女性は平均で4.7人の子どもを産んでいるが、ヨーロッパの女性は1.6人と、地域差も大きい。(c)AFP

【図解】世界人口の急増