【6月15日 AFP】国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)や世界保健機関(World Health OrganizationWHO)など国連の5つの機関は14日、アジア各地に見られる「男児偏重主義」の是正を求める共同声明を出した。

 声明は、「男女の産み分けは女性差別や女性への暴力を助長させることになりかねない。今こそ、あらゆる政府や社会は、女性の人権侵害の問題として真剣に取り組まなければならない」と述べている。

 中国で最近行われた国勢調査によると、過去10年間、女児が100人産まれるごとに男児は118.06人産まれている。後継ぎとしての男児が好まれるという伝統に基づいていると考えられる。

 また、インドでも、3月末に公表された国勢調査の暫定結果は、男女の数の不均衡を如実に示している。女児と男児の比率は914対1000と、1947年の独立以来で女児の比率が最低となったのだ。

 声明は、男児を産めない女性は離縁される、女の子であることがわかった胎児は中絶される、などの事例も紹介している。(c)AFP