【5月2日 AFP】英王室報道官によると、29日に行われたウィリアム王子(Prince William)とキャサリン妃(Kate, Duchess of Cambridge)の結婚式で、キャサリン妃が手にしていたウエディングブーケは、式の会場となったウェストミンスター寺院(Westminster Abbey)にある無名戦士の墓へ捧げられた。

 この墓は第1次世界大戦で戦死した、身元の分からない1人の兵士が埋葬されているが、戦争で亡くなったすべての英国兵士を象徴する墓となった。

 英国の花嫁の多くは結婚式の後、集まった人たちの中にウエディングブーケを投げ込む。これは英国の風習で、ウエディングブーケを受け取った人に、次に結婚する順番がまわってくるとされるからだ。

 しかし1923年、エリザベス女王(Queen Elizabeth II)の生母、故エリザベス皇太后が後にジョージ6世(King George VI)となるヨーク公アルバート王子と結婚した際、1915年に第1次大戦で亡くなった兄ファーガスを追悼する思いでこの墓にウエディングブーケを捧げたことから、王室の伝統として加わった。(c)AFP