【4月1日 AFP】「サッカーのクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)選手が、母国ポルトガルの債務危機を救うためスペインに帰化!スペイン代表入りへ」― 恒例のエイプリル・フール特集が英各紙の紙面を飾った1日、高級紙インディペンデント(Independent)が掲載したストーリーだ。

 インディペンデント紙のエイプリル・フール記事によると、サッカー・スペイン1部リーグ、レアル・マドリード(Real Madrid)所属のC・ロナウド選手は、ポルトガル代表の主力選手だが、「愛国者らしく振舞う」ことを受け入れスペイン国籍を取得。スペイン代表に鞍替えする代償として、負債に苦しむ母国に1億6000万ユーロ(約190億円)をもたらしたという。同記事は「巨額債務に打ちひしがれたポルトガル財務省は、サッカー界で世界最高額の年俸を誇るC・ロナウド選手の協力を取り付けるという大胆な方策で、国家を財政破綻のふちから救う手立てに出た」と報じている。

 大衆紙ミラー(Mirror)も、フローラ・オリップ(Flora Olip)氏」なる記者による「英国政府は、税収アップの手段として新鮮な空気に対する『呼吸税』の導入を計画している」との記事を報じた。ちなみに、エイプリル・フール(April fool)の綴りを並べ替えると「フローラ・オリップ」になる。

 この「オリップ記者」によると、「空気課税」システムにより、空気が清浄な地域には特別税が課される一方、ロンドンやマンチェスター(Manchester)など大気汚染の激しい大都市には税が割り戻されることになる。また、ある「環境省の上級技術者」のコメントとして、「空気は自然のものだ。だが、水と同様に限りある資源であり、賢明な管理が求められる」と伝えている。これに対し野党・労働党の議員は、驚きのあまり「息を飲んだ」という。

 大衆紙デイリー・エクスプレス(Daily Express)もエイプリル・フールに参加。「もうちょっと機敏に動きたい」という高齢者向けに、英国企業がスケートボード付きの歩行補助器を開発したと報じた。(c)AFP