【3月17日 AFP】米ワシントンD.C.(Washington D.C.)のポトマック川(Potomac River)沿いで毎年開催される「全米桜祭り(National Cherry Blossom Festival)」の主催団体は16日、今年は一部のイベントを有料とし、東北地方太平洋沖地震に見舞われた日本の被災地への義援金に充てると発表した。

 主催者の日米協会(Japan-American Society)のジョン・マロット(John Malott)総裁によると、一部イベントで入場券を販売し売上げの一部を義援金とするほか、会場の複数箇所で募金も行う。マロット総裁は「毎年、桜の季節になると(ワシントンの)人々は日本のことを想起するが、今年は今までとは違う気持ちで、今までよりもっと日本を思うことになるだろう。多くの人が協力してくれることを期待している」とコメントした。

 半世紀の歴史をもつ桜祭りの起源は、1912年に当時の尾崎行雄(Yukio Ozaki)東京市長が「日米友好のシンボル」として約3000本の桜を贈ったことにある。現在の桜はほとんどが植え替えられた木だが、当時の桜も80本程度は残っている。

 毎年、2週間にわたって開催される桜祭りでは、パレードやダンス、ミュージカル・パフォーマンス、文化交流などのイベントが目白押し。数年前からこれらのイベントはすべて無料となっていた。(c)AFP