【2月9日 AFP】恋人にどうしても旅立って欲しくなかったチリ人の女が、彼が乗る予定だった旅客機に爆弾を仕掛けたと偽の爆破予告をし、逮捕された。

 警察関係者の情報によると、フランシスカ・ガレグイロス(Francisca Galleguillos)容疑者は6日、自分のボーイフレンドが乗る予定だったサンティアゴ(Santiago)国際空港発、スペイン・マドリード(Madrid)行きのイベリア航空(Iberia)6830便に爆弾を仕掛けたと当局に電話で告げた。旅客機はまさに離陸寸前で、爆破予告を受けて乗客312人全員が機内から避難した。

 航空警備責任者によると、乗員乗客が避難した後、当局が機内を捜索したが爆発物は見つからなかった。乗客たちは7日夜のスペイン行き便に振り替えられ、サンティアゴ市内のホテルで一夜を過ごした。

 ガレグイロス容疑者の恋人のマルコ・アランシビア(Marco Arancibia)さん(39)は、クルーズ船での仕事を見つけ、スペインに向かうところだった。8か月間の仕事だったが、その間、クルーズ船がチリに停泊する予定はなかったという。ガレグイロス容疑者は逮捕され、サンティアゴの拘置所へ移送された。

 ガレグイロス容疑者は当局への電話で最初、恋人の父親が病院に運び込まれたと言ったが、それが全く効果がなかったので、爆弾を機内に仕掛けたと告げたと供述している。(c)AFP