【12月8日 AFP】経済協力開発機構(OECD)が7日公表した65か国・地域の15歳を対象に実施した「国際学習到達度調査(PISA)」の結果で、上海の学生が世界のトップに立った。

 PISAは47万人を対象に、数学、科学、読解力の学力を調査。3年に1度実施される。

 国別のトップは韓国とフィンランドだったが、初参加の上海が全科目で首位を独占した。

 OECDによると、「上海の15歳のうち4分の1以上が、複雑な問題を解決するための高度な数学的思考スキルを発揮した」

 アジアのほかの国・地域も極めて良い成績を収めた。OECDの教育専門家、エリック・シャルボニエ(Eric Charbonnier)氏は、質だけでなく機会の平等も重視する教育思想がアジア大陸の成功をもたらしたと分析している。

 韓国は読解力部門で2位、数学で4位、科学で6位にランクインした。香港、シンガポール、台湾、日本も好成績だった。

 西洋諸国の専門家が高く評価する教育システムを持つフィンランドは、欧州勢でトップの成績で、読解力部門で3位、科学で2位、数学で3位につけた。

 また、報告書によると、すべての国で、女性の方が男性よりも読解力の成績が良く、その差は学校教育1年分だった。この性差は2000年以降縮んでおらず、フランスやイスラエル、韓国、ポルトガル、スウェーデンでは逆に差が開いた。

 また、分析の結果、成績が優秀な学校では1クラスあたりの人数を減らす代わりに教員給与を上げる傾向があった。また、留年制度のある国は、全体の成績があまり良くない傾向にあった。(c)AFP