【11月30日 AFP】フィリピンの公営宝くじ「フィリピン慈善宝くじ(Philippine Charity Sweepstakes)」で29日、同国過去最高額の7億4118万ペソ(約14億円)の当選くじが出た。主催団体が30日、発表した。

 1~55の数字を6つ選ぶくじで、オッズは約2900万倍だった。5月中旬から86回連続で当たりが出ておらず、賞金が積み重なっていた。フィリピンは国民の3人に1人が1日1ドル(約84円)以下で生活しており、当てた人は大きな財産を築いたことになる。

 フィリピンで強い影響力を持つローマ・カトリック教会は賭け事を好ましく思っていない。しかし、この宝くじの主催団体は教会への大口寄付団体の一つであることから、教会は黙認する形になっている。公営の宝くじは、売上の3割が政府の医療制度の財源や教会などの団体への寄付に使われている。

 一方、当てた人物の名前などは当面は明かされない見込みだ。フィリピンでは安全対策として、当てた本人の同意がない限り、名前は公表されないことになっている。マニラ(Manila)中心部にあるくじ主催団体の事務所内には銀行もあり、そこに当選金を預金することもできる。(c)AFP