【11月18日 AFP】フィンランドの自治州オーランド(Aaland)島マリエハムン(Mariehamn)で17日、同島沖のバルト海(Baltic Sea)の海底から引き揚げられた約200年前のシャンパンの栓が抜かれ、試飲会が行われた。

 このシャンパンは、ことし7月にバルト海底で発見された難破した帆船の積み荷だったもの。帆船は1825年~1830年ごろのもので、地元の博物館主は、おそらく世界最古のシャンパンではないかとみている。

 見つかった168本のうち、3~4本がヴーヴ・クリコ(Veuve Clicquot)であることが確認され、この日はヴーヴ・クリコと、現在は製造されていないジュグラー(Juglar)の計2本のボトルが開けられた。

 列をつくった報道陣やワイン愛好家らが手にしたグラスに、シャンパンが次々と注がれていくと、ワインの芳香というよりは、鼻をつまみたくなるほど強烈なチーズのような香りが数メートル先まで漂った。専門家のテイスティング結果は、ジュグラーは「とても特徴があり力強い、マッシュルームの香り」、ヴーヴ・クリコは「シャルドネに似ていて、シナノキの花とライムの皮の香り」がするというもの。

 自治州政府のブリット・ルンドベリィ(Britt Lundberg)副首相によると、発見されたシャンパンは銘柄別に1本ずつ競売にかけられる予定だ。専門家の試算では1本あたりの予想落札価格は10万ユーロ(約830万円)程度という。

 残ったシャンパンは、若いビンテージ物とブレンドして販売するという。(c)AFP/Aira-Katariina Vehaskari

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動画:「世界最古のシャンパン」を試飲(Youtube/AFPBB News公式チャンネル)