【11月11日 AFP】米カリフォルニア(California)州西岸沖で今週、ミサイルを打ち上げた後のような雲が目撃された事件で、米国防総省は10日、ただの飛行機雲だったとの見解に同意した。

 問題の雲は8日夕方、ロサンゼルス(Los Angeles)西方沖に確認された。地元テレビKCBSがとらえた映像では、雲は海面近くから上空に弧を描くように伸びており、何者かがミサイルを発射したのではないかとの憶測が飛び交っていた。

 米国防総省は、雲が目撃されてから2日をかけてビデオ映像や米連邦航空局(FAA)のレーダー航跡、自らの省のミサイル発射探知システムのデータなどを分析。その結果、雲はミサイルではなく飛行機によって生じたものだとの結論に達し、政府に報告した。

 国防総省のデービッド・ラパン(David Lapan)報道官は「飛行機雲だったということを示す以外の証拠はない」と発表した。

 専門家たちからはすでに、一般的によくある「目の錯覚」だとの見方が出ていたが、国防総省では自前の分析結果が出るまで見解の発表を控えていた。

 専門家らによると、飛行機雲はそれを目撃している人に飛行機が近づいているときには、後尾部分が地平線に隠れ、まるで空に向かって垂直に上っていくように見えることがよくあるという。(c)AFP/Jim Mannion

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