【10月27日 AFP】国連人口基金(UN Population Fund)は26日、ベトナムの人口に占める男性の割合が著しく高くなっており、将来的に伴侶を得られなくなる男性が増える恐れがあるとの報告書を発表した。

 出生児の男女比は女児100人に対して男児105人というのが一般的だが、ベトナムでは女児100人に対して男児が110.6人になっている。

 中国やインドでも同様の現象はみられたが、ベトナムよりも長期間かけて現れたという。社会・経済的、人口統計的にベトナムと似ている近隣国のカンボジア、タイ、インドネシアではここ数十年で男児出生率の急激な増加は起きていない。

 国連人口基金の報告書は、ベトナムでは女の子を妊娠したことが分かれば中絶する傾向があることを主な原因として挙げている。ベトナムは2003年に胎児の性別による中絶を禁止したが、この慣行は完全には無くなっていないという。(c)AFP