【9月19日 AFP】ドイツ・バイエルン(Bayern)州の州都ミュンヘン(Munich)で18日、恒例のビールの祭典、オクトーバーフェスト(Oktoberfest)が開幕した。

 ミュンヘン市のクリスティアン・ウーデ(Christian Ude)市長が、1810年にさかのぼる伝統にのっとり、正午(日本時間同日午後7時)の時報とともにビールの樽を開けた。
 
 今年は1810年にオクトーバーフェストが始まってから200年目にあたる。200周年を記念して今年は会期が2日間延長され17日間となり、競馬や特別展示のスペースも設けられた。いつもはライバル関係にあるバイエルンの6つのビール醸造所が協力して、200年前の製法でビールを作った。

 世界的な金融危機の影響で前年の来場者は570万人に落ち込んだが、ミュンヘン市は、10月4日までの会期中に710万人の来場者と、690万リットルというオクトーバーフェストのビールの消費記録を破ることを期待している。

 しかし、ビールの値段は1リットルで8.3~8.9ユーロ(約930~1000円)と酔いも覚める高さだ。またバイエルン州は州内のすべてのパブ、喫茶店、ビールテントにおける喫煙を禁止したため、オクトーバーフェストの会場は特別に例外とされているものの、会場内の多くのビールテントが自主的に禁煙にするとみられている。

 前回まではたばこの香りが隠していた古くなったビールや汗の臭いをなくす試みとして、ドイツで開発されたいやな臭いを「食べる」特殊なバクテリアが、今回のオクトーバーフェストで初めて使われることになっている。

 今年はオクトーバーフェストの200周年だが、2度のコレラの発生と、第一次、第二次の世界大戦で中断したことがあるため、回数としては177回目にあたる。(c)AFP