【8月31日 AFP】英ロンドン(London)西部のノッティングヒル(Notting Hill)で29日と30日、欧州最大規模の祭典ノッティングヒル・カーニバル(Notting Hill Carnival)が開催され、見物客数十万人が集まった。

 羽の衣装やビキニを身につけたダンサーたちが豪勢な山車とともにパレードを行う中、酔っぱらいも通りに繰り出し、カリブ料理の香りに包まれ、踊ったり飲んだり、チキンを頬張ったりした。

■半世紀の歴史を持つカーニバル

 このカーニバルは第二次世界大戦後にカリブ海の旧英国植民地から移住した人々が1959年、前年に発生した複数の人種差別的事件に対し、抗議の意思表示として始めたもの。当初はロンドン各地で行われていたが、1964年からノッティングヒルに統一された。

 暴力事件が後を絶たないことでも知られるこのカーニバル。今年は5000人の警官が出動し、会場への全ての入り口で武器持ち込みのチェックに当たったほか、通りでは犯罪常習者の監視が行われた。

 警察発表によれば、薬物所持や社会的秩序を乱す行為などで150人が逮捕された。また、救急車が出動して260人の負傷者に対応し、そのうち50人が病院に運ばれたという。(c)AFP